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子宮頸がんワクチンについてよく知りたい!
子宮には2つの全く異なる“がん”ができます。子宮の入り口にできる“子宮頸がん”と奥にできる“子宮体がん”です。この2つの“がん”は発生する場所に違いがあるばかりではなく、その原因や広がり方や治療法が全く異なります。1つの臓器に全く顔つきの違う2つの“がん”ができるのが子宮です。
“子宮頸がんワクチン”の話題が時折新聞やニュースで報道されます。子宮頸がんはその95%以上がヒトパピローマウイルス(HPV)の感染により発症します。このウイルスは性交渉により感染し、男女を問わず性交経験者の半数以上の方がHPVに感染していると考えられています。「わたしは性交渉の経験があるから今後子宮がんになりますよね。」と不安そうに受診される方がおられますが、一旦HPVに感染しても90%以上の方は自己免疫によりウイルスは自然排除されます。残りの10%の方がHPVの持続感染となり、数年から数十年という長い時間をかけて“子宮頸がん”へと進行していきます。まさに“子宮頸がんワクチン”は“がんの火種”を作るHPV感染への“くさび”となります。